2021年7月6日(火)から7月28日(水)まで平田達哉の個展を開催致します。
平 田 達 哉 1961年 北海道遠軽町に生まれる。 1984年 金沢美術工芸大学油画中退、スペイン渡航。 1991年 イタリア・ピアチェンツァにてWilliam Xerra(ウィリアム・キセラ)氏に師事。 1994年 第2回小磯良平大賞展 1996年 第3回小磯良平大賞展、第25回現代日本美術展 1997年 第26回現代日本美術展 2001年 第29回現代日本美術展 2004年 第39回日動画廊昭和会展 2007年 第8回小磯良平大賞展 2008年 第17回青木繁大賞展・優秀賞 2017年 第5回蔵と現代美術展(川越市) 2019年 第6回蔵と現代美術展(川越市) 神奈川県在住
-道のある風景-
生まれた町は三方を山に囲まれた盆地だった。 子供のころは山の向こうには何があるだろうととても気になっていて、 そこはきっと理想郷のようなところだろうと思っていた。 ある日、期待に胸を膨らませて山に登って見たが、向こうはトウモロコシ畑とだらだら続く牧草地だった。 理想郷ではなかったが、畑を縫うような道が、霞んでいる地平のさきまで続いていて、 遥か無限に続く未来、永遠の時間の流れのようなものを感じて胸がドキドキした。 今の私はかつての道のずっと先に住んでいるが、あの時感じた未来にはまだ到達していない。