山浦のどか「夜と、少しの朝の気配。」

山浦のどか

夜と、少しの朝の気配。

2024.07.27 - 2024.08.29
11:00 -19:00 (Closes at 17:00 on Saturdays)
*Closed on Sundays, Mondays & Public Holidays
**Closed for summer holidays from August 11 to 19

ABOUT

ART FOR THOUGHT(アートフォーソート)では “the foundry” シリーズ vol. 6として、山浦のどか「夜と、少しの朝の気配。」展を開催します。

朝と夜、美しさと畏怖、可視と不可視──作家が夜桜を通して垣間見た感性は、既知を繊細に解きほぐしやわらかな知覚を呼び覚まします。

和紙と出会い徳島に移住したことで見えてきた環世界を、現代の感性で探る作家の新作を、ぜひご鑑賞ください。

ARTIST STATEMENT

4/2、「夜桜を観に行こう。」そう思い立ち、辺りが暗くなる時間帯から車を走らせた。

国道から山道に入り、この道は枝垂れ桜が綺麗よと聞いていたから、辺り一面がその桜なのかと思いながら走る。オレンジ色の電灯に照らされたそれらは、私の知らない桜の姿だった。綺麗というより、なんだか怖かった。トンネルをくぐり、左折して 2km 程。真っ暗な山道を一人車で走ってゆく。どんどん不安になるくらいの暗さと崖路。到着したのに桜は照らされておらず、情報に踊らされ、落胆しながらもここで引き返すのもと思いもう少し先の夜桜を見るために数分走る。こっちはライトアップされていた、よかった。縋る思いもあってホッとしたのに、目の前に広がる桜並木は綺麗というよりやっぱりなんだか怖かった。友人の家に泊まり、早朝に下山。知っている桜の色と形を見た時にはすこし安心してしまった。

物事の美しさと怖さは表裏一体の気配が宿っているのだと、この日を境に強く感じるようになった。

きっかけの前置きが長くなったのだけれど、そんな一日から、私の意識は夜の気配に取り巻かれている。そして、少しの朝と。

見えている情報が全てではないこと。思っていたことが自分の頭の中のものと違ったとしても、それはそれで存在していて、見えてないだけで目の前には確かにあるということ。その瞬間にも感情や生命に光は宿って呼吸しているということ。

まだ漠然とした解釈だけれど、今は「気配」という言葉が気になる。

私は、気配を描いているのかもしれない。

 

— “the foundry” シリーズとは —

”the foundry”は、日本の伝統工芸と現代美術を掛け合わせた表現に挑む若手作家を紹介する展覧会シリーズです。

元来、日本美術は生活の道具としての側面も持っていました。生活用品や調度品として季節や思想を部屋に取り入れ、日常をそっと異化しふくよかにしてくれるものでした。本シリーズは、繰り返される毎日を豊かに心地よく送るために、そうした暮らしのための実装を現代社会に再提示していく試みです。

銀座は、かつて江戸時代に銀貨を鋳造し生活の潤滑油として浸透させてきた場所でした。日本の伝統技術と現代アートの表現性によって、いまいちど用の美としての日本美術を鋳造していく––そんな静かな挑戦が、はじまります。

BIOGRAPHY

山浦のどか 

現代和紙作家/グラフィック・空間デザイナー

1990 年    東京都生まれ、徳島県在住

2015 年    東京造形大学グラフィックデザイン専攻卒業

2018 年    東京造形大学同専攻助手、フリーランスのデザイナー、イラストレーターとして活動

2020 年~ アワガミファクトリーにて阿波手漉和紙の紙漉きと藍染和紙の製造に携わる

“旅するように動き、出会った土地との調和を。”

東京から四国は徳島に移住して 5 年目、自然豊かな世界に身を置いたことで視えてきた日々の感覚から、自然由来の素材とともに「光」や「気配」に意識を配り制作活動を行う。 

2014 年頃から編込みのようなオリジナルの柄を生み出し、その手法に “NODOKA” と名付け様々なモチーフを描き続けている。

日本では東京と四国を拠点に、海外にも意識を向けて、アートやデザインワークを通して日本の伝統文化や和紙の魅力を発信する活動を行なっている。

WEB: yamauranodoka.com

Instagram: @nodoka.yamaura

SOLO EXHIBITIONS

2016  Relax Time. (百年 , 吉祥寺)

2017  Toy Shop! (かもめブックス , 神楽坂)

             BAGLE PARTY. (HB Gallery, 表参道)

2018  Muscat Day (dish, 代々木上原)

             yamaura nodoka. Solo exhibition (にじ画廊 , 吉祥寺)

2023  Swing, Shiny, Joy and Memories. (ART FOR THOUGHT, 銀座)

GROUP EXHIBITIONS

2016  POP UP SHOP(LITTLE DAME, Sandiego)

        IN MY MODE (OMOTESANDO ROCKET, 表参道)

2017   Tsubomi Collection vol.1(San Francisco Society for Asian Art, San Francisco)

   HB FILE Competition vol.27 特別賞展(HB Gallery, 表参道)

2018   PAMERAN POSKAD 2018(TBC, Singapore)

              Tsubomi Collection vol.2(Asia Society Texas Center, Houston)

    Hey! Say! Graphics! (OMOTESANDO ROCKET, 表参道)

    SHIBUYA DESIGNERS MARKET(渋谷キャスト, 渋谷)

2019    OPEN STUDIO at AARKfi(Turku, Finland)

              Awagami Artist In Residence 2019(いんべアートスペース, 徳島) 

    ”MICRO LANDSCAPE by NODOKA in FINLAND(SHIBUYA TSUTAYA, 渋谷)

2020    Tsubomi Collection vol.3 (阪急梅田, 大阪)

2021    ONNA HOUSE curated by Lisa Perry(East Humpton, New York)

2023    NIGHTTIME ART FAIR, SHIMANTO (松葉川温泉, 高知)

    Awagami Factory Staff Collection vol.3(阿波和紙伝統産業会館, 徳島)

2024    AFT MARKET(ART FOR THOUGHT, 銀座)

              TOKYO CREATIVE SALON 2024(羽田空港第二ターミナル)

ARTIST IN RESIDENCE

2019    Archipelago Art Residency in Korpo AARK.fi (トゥルク, フィンランド)

       Awagami Artist In Residence 2019(アワガミファクトリー, 徳島)

PRIZE

2014      第 11 回グラフィック「1_WALL」入選

      第 12 回グラフィック「1_WALL」入選

2015      第三回東京装画賞 ダイニック賞・入選

      第 13 回グラフィック「1_WALL」審査員奨励賞(大原大次郎氏選)

      第 197 回 THE・CHOICE 入選(佐藤直樹氏選)

2016      第 15 回グラフィック「1_WALL」入選

      おいしい東北パッケージデザイン 2016 入選

      HB FILE Competition VOL.27 審査員賞(鈴木成一氏選)

      mt design contest 3 審査員賞(居山浩二氏選)

2017      INK de JET! JET! JET! × ZOKEI 平和紙業賞

CLIENTS

全日空商事、羽田未来総合研究所、博報堂、電通プロモーションプラス、東京大学、東京造形大学、講談社、双葉社、サンフランシスコアジア美術館、アジアソサエティテキサスセンター、Lisa Perry など

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