ABOUT
ART FOR THOUGHT では、2023 年9 月21 日(木)から10月14日(土)まで、沖縄を拠点とする画家でイラストレーターのササオカヨウスケと、琉球紙職人の坂 奈津子(TSUTO)による二人展を開催いたします。
本展では、300年以上前の琉球王国時代に生まれた、ガジュマル、パイナップル、糸芭蕉など沖縄の植物が原料になっている琉球紙を素材として、それぞれが異なる表現と手法をもつ2名のアーティストの作品をご紹介します。
遥か古代から伝わる沖縄の伝統文化を通して、現代に生きる私たちの思考や自然の恵みに対する崇拝を呼び起こす体験となりましたら幸いです。
ARTIST INTRODUCTION
琉球紙は温かみのある風合いと細かい繊維が特長的な伝統工芸品で、繊細な手仕事で作られた、沖縄独自の紙のことです。それぞれの作家が独自の琉球紙を使って作品を制作しています。
2012年沖縄に移住し、画家・イラストレーターとして活動するササオカヨウスケは、空想や想像、リアルの世界を行き来する寓話的な作風を持ち味とし、沖縄カルチャーを発信するCONTE MAGAZINE「森へ来なさい。〜森から生まれ、森に還る〜」の表紙、挿絵を描き下ろしました。
本展の作品テーマは「やんばるの森」。海とつながるやんばるの森には、太陽・雨・動植物・微生物などあらゆる生物の共生・命の循環があり、そこに暮らす人々と共に豊かな自然と生態系が今もなお保たれています。
琉球紙との対話を繰り返しながら絵を描くことで、自然と人間の関わりが織りなす関係性の表現に挑戦しています。
坂 奈津子は2018年に沖縄に移住以降、TSUTOの屋号で、琉球紙づくりのみならず、それらを用いたプロダクト・壁紙・障子・照明・家具・空間施工を通して琉球紙の伝統を継承し、また、新たなデザインや技術を用いて琉球紙の可能性を広げています。